経済や外交はうまくいっている?2017年08月10日

NHKのニュース(8月6日 15時05分「公明 漆原氏『首相自身の政治姿勢が問われている』」)によると

各種の世論調査で内閣支持率が下落したことについて、「景気、経済も順調にいっているし、外交もうまくいっているが、唯一、安倍総理大臣そのものに対して、『お友達優遇』だとか『何か身内びいきしているのではないか』と、政治姿勢が問われて、支持率がどんどん下がっている」

と述べたそうだ。はて、安倍政権下で経済や外交はうまくいっているだろうか。

経済指標は確かに改善傾向を示しているものが多いが、その大半はリーマンショックからの自律的回復過程にすぎない。実際、その改善傾向は民主党時代から続いており、アベノミクスが始まってからもその傾向に変化は見られない。アベノミクスが有効なら、改善傾向が強まってもよさそうなものだ。アベノミクスの意を受けた黒田日銀の景気対策が奏功していないのは周知の通り。TPPやEUとのEPAでは、後手に回っている。民主党政権時代に、もし自民党が日本の将来を慮り、民主党の足を引っ張っていなければ、国内の農業は大きく改善していた可能性があり、TPPやEUとの交渉を主導できただろう。その一方で、まるで高度経済成長時代を懐かしむように、五輪や万博の誘致で景気を浮揚させようとしている。リーマンショックからの自律的回復過程はそろそろ終わりに近づいているが、そのとき何が起こるのか。背筋が寒くなる。

ならば、外交はどうか。従軍慰安婦問題は韓国政権の足元を見た高圧的な「合意」で解決を強要したが、韓国国民の納得は得られず、さらには「(お詫びの手紙は)毛頭考えていない」という自らの発言で韓国にショックを与え、亀裂を深めてしまった。北方領土問題はロシアの手のひらで踊らされている状態だし、尖閣と竹島の問題は手つかず。最重要課題だと言う拉致問題も糸口さえ掴めていない。過激派を刺激するような発言で日本を名指しで批判させるという「舌禍」を日本にもたらしもした。安倍外交=米国の歓心を買うこと、なのだろう。そして、外国を飛び回って各国首脳とのツーショットに収まっていれば、「外交はうまくいっている」と思わせられ、国内の不首尾を隠せるとでも考えているのだろ。核兵器禁止条約、中東問題、北朝鮮問題などへの対応を見ると、安倍首相に外交センスがないことは明らかだ。さらに、原発再稼働や過労死問題などを考え合わせると、決断力もないようだ。