天気予報とテロ等準備罪2017年06月06日

NHKウェブサイトの「私たちの日常から天気予報が“消えた”日」という記事の一節。

天気予報が隠されたことで、多くの命が失われる事態も起きました。

(略)

開戦の翌年の昭和17年8月下旬に九州の西海上を北上して、九州北部に上陸した「周防灘台風」。高潮や暴風、大雨により、西日本の各地で大きな被害が発生しました。気象台は厳重な警戒が必要だとして九州に接近する前から暴風警報を発表しました。ところが、軍はラジオや無線、新聞による伝達を禁止し、台風が上陸するまで許可しませんでした。

(略)

軍の都合が優先された結果、多くの人の命が危険にさらされ、犠牲者は山口県を中心に1100人以上に上りました。

軍は常に自己都合を優先する。軍は国を守るものであり、国民を守るものではない。外に向けられていた銃口が、気がつけば国内に向けられていた。それが、過去の歴史の示すところである。軍を含むすべての権力は、そういうものなのである。

だからこそ、憲法には人権が規定されている。だからこそ、令状がなければ逮捕・捜索されない。だからこそ、疑わしきは罰せず、なのだ。

テロを防ぎたければ、国内にいるすべての人の指紋を採取し、DNA型を登録し、GPS情報発信器を体内に埋め込み、国内の至る所に防犯カメラとGPS情報受信器を設置すればよい。しかし、それで得られる安全な社会は、そこで生きるに値する社会であろうか。

時折報道される北朝鮮の内情に眉を顰める人は多かろうが、あの姿は70年前までの日本の姿、そのままである。

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