パートの時給上昇はアベノミクスの成果? ― 2017年10月16日
朝日新聞の記事(2017年10月15日21時07分「残り1週間、選挙サンデーに各党首はどこで何を訴えた?」)によると、安倍首相は選挙演説で「民主党政権時代の経済状況を『日本中を黒い雲が覆っていた』と批判。国内総生産(GDP)や株価、パートの時給などが自民党の政権復帰後に改善したとしてアベノミクスの優位性を訴えた」そうだ。
ガベージニュースの記事(2017/09/21 04:55「アルバイトの時給動向をグラフ化してみる」)にあるグラフ(三大都市圏)を見ると、パートの時給はリーマンショック以降一定範囲を上下しつつ推移し、確かに、安倍政権になって以降の2013~14年辺りから上昇に転じている。しかし、この時期は、東日本大震災翌年の2012年頃から本格的に始まったであろう除染作業などの復旧工事、そして2013年9月の東京オリンピック決定と重なる。また、フード系のパート時給を見るとリーマンショック以降低下し、東日本大震災の翌月である2011年4月を底に民主党政権時代を含めてほぼ一様に上昇している。こうした点を合わせて考えると、パートの時給が上昇したのはアベノミクスの成果と見ることはできまい。
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